離島だからこそ必要とされるAEDのお話
ここ最近で急速な広がりをみせているAED、みなさんはその存在を知っていましたか?AEDがあったからそこ助かった、というニュースが流れていることもありますので、名前くらいは聞き覚えがあるという方もいるかもしれませんね。
●AEDとは?
AEDとはAutomated External Defibrillator、日本語で言うと自動体外式除細動器のことを指します。私たちの心臓は規則的に収縮することで体全体に血液を循環させていますが、その機能が一時的に低下してしまった場合は血流が滞り、生死に直結する重大な問題を引き起こしてしまいます。そうならないために、心室細動となってしまった心臓に対して、電流を流してショックを与えて機能の正常化を図るのがAEDです。
電気ショックを与える時間は、一分一秒でも早いほど効果を発揮しますので、より私たちの身近にAEDが設置されていなくては意味をなしません。
●AEDは誰が使うもの?
あなたが倒れた人を発見したとき、呼吸を確認できなければ病院内など特別な場合を除いて、おそらく救急車を呼ぶことになるでしょう。日本において救急車が到着するまでの時間は平均9分を切ると言われていますが、立地によってはさらに時間がかかることも少なくありません。
そのような状況で、ただ救急車の到着を待つだけでなく、一般の人であっても対応することができるのがAEDです。そう、AEDは特別な人だけが使える器械ではなく、緊急時に誰もが使えるような仕様になっているのです。
例えば、普段AEDは電源がはいっていませんが、ボタンを押すなどすることですぐに電源が入ります。と同時に、どのように使うべきなのが音声で教えてくれるのです。その指示に従って、電極パッドを貼っていきます。
一般の方であれば、AEDを使おうとしている相手が心室細動で倒れているのか、電気ショックが必要な状態なのか判断することが困難ですが、AEDは器械が必要性を判断した上で電気ショックを流すよう誘導してくれるので非常に優秀なのです。
●AEDはどこに設置されているの?
みなさんが目にしたことのあるAEDは、どこに設置されていましたか?
かなりの確率で置かれているのは、駅や市役所など公共の施設です。また、商業施設やスポーツ施設、大規模マンションなど、多くの人が集まる場所や運動施設にも設置されるケースが増えてきました。
また、へき地や離島といった緊急時にすぐ対応することが難しい地域にも設置が進んできていますが、まだまだ十分とは言えません。HPなどでご自身が住んでいる地域のAED設置状況が公開されていますので、どこに置かれているのか事前に把握しておいてもいいかもしれませんね。
いざという時、私たちは瞬時に動くことができるかどうかわかりません。そのため、単なる設置だけでなく、いざという時に使えるよう地域や職場単位などで定期的に講習会などをすることも大切なことなのではないでしょうか。