新型コロナウイルスによって、様々な対応を迫られる離島やへき地の状況とは

新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。
緊急事態宣言や自粛が続き、生活や働き方をも一変させたこの感染症は、私たちを取り巻く医療体制にも大きな影響を及ぼしました。

全国的に感染者数を見てみると、東京大阪といった大都市圏が多く目立っていることが見て取れます。もちろん、これらの地域は感染者数が下げ止まらず、医療体制も逼迫しているため救急患者の搬送先にも困るという事態が発生しています。

一方、地方に目を向けてみるとどうでしょう。
確かに、ここ最近、感染者が出ていない地域もあるのですが、そこには都市圏とは異なる事情が見え隠れします。

もともと、新型コロナウイルスの感染拡大という問題がなかったとしても、離島における医療体制は他の地域と比べると決して、十分とは言えません。島内に住む方々の高齢化は進んでいるにも関わらず、病院がない。また、診療所があったとしても医師は常駐しておらず、週に数回来るだけという地域も珍しくありません。

島内に病院がない場合、緊急時には島外へ搬送する必要がありますが、スムーズに移動できないことだってあるでしょう。

新型コロナウイルスの脅威により、昨年から非常に緊迫した状況が続いている離島は、島内における感染者を出さないよう様々な工夫がなされています。

例えば、沖縄県伊平屋島では5月に予定していた住民集団健診が延期されることとなりました。健診が延期されることで、もしかすると何かしら影響が出てくる方もいらっしゃるかもしれません。また、長く続く自粛生活で運動不足となり、心肺機能や体力が落ちている高齢の方向けに、「おうちで運動」というパンフレットをお渡しし、手軽に気軽に行える筋トレの推奨を行なっています。

観光客に人気の高い同じく沖縄県の宮古島では、感染拡大を食い止めつつ観光業を成り立たせることができるよう、沖縄県で策定された「旅行者の安全・安心アクションプラン 沖縄Tour Style with コロナ」をもとに、旅行者への理解や協力を求めています。

一方で、先ほどご紹介した伊屋屋島では、クラスターが発生したにも関わらず島内に入院施設がなく、県立病院の医師や看護師を受け入れての対応が迫られるなどしたこともあり、帰省や観光シーズンを迎える春先、ゴールデンウィークまでの来島自粛を呼びかけているようです。

今、私たちにできることは、来島を控えるようにお願いしている離島へ行くことは避けることが一番です。もし、訪れる必要がある場合であっても、マスクを着用し、手洗いを徹底するなど感染拡大の防止に努め、節度ある行動を心がけましょう。

いよいよワクチンの摂取も始まりました。
皆さんのもとに届くまでには、まだ少し時間がかかりますが、この緊急事態を協力して乗り切りましょう。

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