離島で働くナースを支える制度を探してみました
地域偏在化がますます加速する日本国内では、医療でも地域における格差が進んでいます。都市部には人やモノ、機能が集中し、地方からは減っていく。そんな時代を迎えて、より顕著に地域偏在化を感じているのが離島やへき地と呼ばれる場所です。
しかし、そこに住民がいる限り医療環境は提供されるべきですし、医師や看護師の存在は必要不可欠です。場所によっては、医師は常駐せず、週に2、3回だけ本島から来てもらうというところもありますが、医師とともに働く看護師については島に住んでいるというケースがほとんどです。
しかし、元々、島の出身である、島の人と結婚したという場合は別ですが、中には全く知らない土地で新たなるチャレンジを試みるという看護師の方もいます。
そのような人々に寄り添い、サポートをしてくれる制度を今回はご紹介します。
まず、一つ目は認定NPO法人 ジャパンハートが携わっているRIKAjobです。
ジャパンハートと言えば、発展途上国を中心とした国際的な医療ボランティアで有名ですが、国内の離島へき地など医療に関わる人材が不足している地域への活動も盛んに行っています。
その中でも、看護師に特化した支援をしているのがRIKAjobです。
離島やへき地で働くにあたり、気になるのはそこでの生活に加えて、自身のキャリアプランです。生涯離島で働くのではなく、ある一定期間に絞っている場合は滞在期間も重要なポイントです。
こちらでは、最低3か月から長期に渡ってプログラムを組むことができるという特徴があります。
もう一つは、医療法人徳洲会が提供している結の島ナース 奄美群島看護師支援プロジェクトです。
奄美群島と言えば、九州と沖縄の間に浮かぶ島々のことを指しますが、その長さは約200キロ。交通事情を考慮すると、医療の提供は一筋縄ではいかない地域になります。すぐに本島へ運ぶということも難しくなるため、より島での治療が重要となってきます。
こちらでは、サポーターと呼ばれる人が応募を含めた一連の流れを支援し、宿舎も格安で利用することができます。他地域から来た先輩たちの声も知ることができるので、実際に移り住む前に島での生活をイメージできることと思います。
そのほか、自治体が取り組んでいるサポートもあります。なかなか人が集まりにくい離島やへき地ですが魅力的な場所ばかりなので、まずは気になる地域について調べてみるといいかもしれませんね。