三重県最大の島、答志島の魅力と医療について
紀伊半島に位置する三重県は、海に面していて豊かな自然が残る県です。
伊勢海老をはじめとした海産物も豊富であり、多くの観光客が訪れているところでもあります。
そんな三重県には離島がいくつかありますが、その中でも一番大きいのが答志島です。細長い形をした魅力溢れる答志島とは、一体どのような離島なのでしょうか。
●答志島の魅力とは?
三重県鳥羽市に属する答志島は、鳥羽港の北東に位置する島です。本土との間に、180名ほどを乗せることができる市営の定期船が、1日10本運行しています。乗船時間も20〜30分とそれほど長くはないので、離島のアクセスとしては良好ではないでしょうか。
素晴らしい海を眺めることができるビーチもいくつかありますし、島内の8割が自然林という自然が色濃く残っている場所でもあります。
そして、何より他の離島にはないものとして、寝屋子制度があります。
無形民俗文化財として登録もされているこの制度は、戸籍上の兄弟ではないけれども、それと同等、またはそれ以上の付き合いをする制度です。
結婚すると退会することになりますが、築かれた関係はその後も長く続くことになります。
●答志島の医療制度とは?
細長い答志島の、ちょうど東側と西側に診療所が一つずつあります。
本土に近い西側には鳥羽市立桃取診療所が、そして東側には個人の診療所があります。また、この他に歯医者もあります。
離島の中でも比較的、本土に近いといえども、やはり陸続きと海を挟むのとでは違います。特に救急搬送に関しては、殊更そうだと言えるでしょう。
かつては、架橋も検討されたことがありますが、まだ実現には至っていません。
では、急患があり島内で対応できない場合はどうしているのでしょうか。
定期船が走っているので利用出来る時間帯であればいいのですが、そうでなければ漁船やドクターヘリに頼ることになります。特に、台風の時期など天候が悪い、海が荒れている時には時間もかかりますし、場合によっては緊急性を要していながらもすぐには搬送できないということもあります。
どこの離島においてもそうなのかもしれませんが、やはり、できるだけ緊急事態が発生しないように、島民自身が健康管理することがとても大切です。しかし、生活スタイルを変えながら自分たちで行っていくことはとても難しいですよね。
そのため、島民の健康管理を後押しし、道筋をつくっていくような医療を整えていくことも治療と同じくらい大切なのではないでしょうか。