医学部関係

新しく始まる総合診療専門医研修プログラムとは?

いまの日本では、臨床研修を経た医師の90%以上が専門医の取得を考えているという現状があります。
専門医の数は依然と比べて細分化され、医師は特定の分野でキャリアを重ね、スペシャリストを目指すことができるようになりました。専門医を取得した医師にかかるということは、患者さんの側に立っても安心感や信頼を生むことができると言えるでしょう。

しかし、専門医志向が強くなればなるほど、それ以外の疾患を診る機会は失われてしまうという現実もあります。

都市部には病院やクリニックもたくさんあり、幅広い診療科を標榜しています。そのため、患者さん側に選択する権利も大いにあることでしょう。

一方、へき地や離島ではどうでしょうか。
受診できる医療機関は少なく、診療科も限られています。また、高齢者の割合も高いので、全身状態をみるということも非常に重要なポイントとなってきます。
近年、政府でもすすめている総合診療医。積極的に牽引していかなければ広まりにくいということもありますが、人口減少や高齢化などもあいまって注目されています。

総合診療専門医研修プログラムをめぐる専門医制度

専門医の養成プログラムなどの作成を手掛けている日本専門医機構では、新たに総合診療専門研修プログラムの整備を行いました。
この研修プログラムについて、理事会決定に基づく一次審査基準に

「単独で内科は12カ月以上、総診Iは6カ月以上、総診Ⅱは6カ月以上、小児科は3カ月以上、救急は3カ月以上を研修として満たすもの。」
「地域医療に配慮するため、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡においては12カ月以上、他の都道府県においては6カ月以上のへき地・過疎地域、離島、被災地、医療資源の乏しい地域での研修を条件とし優先する。

ことなどを盛り込んでいます。

もちろん、この研修プログラムで専門医が登場するのはまだ先ですし、これだけでへき地や離島の医師不足や偏在が劇的に変わるわけではありませんが、蒔いた種が少しずつ育ってきてくれることを期待しています。

参考HP
厚生労働省 一般社団法人日本専門医機構について
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000078756.html

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