医学部関係

学生を対象とした取り組みを行っている群馬県

地域医療の芽は、なにも医師としての国家試験に合格してから始まるのではありません。医師の偏在化や減少に悩む自治体では、もっと早期の段階から地域医療の役割や必要性、そして県内の魅力を伝える活動をしています。たくさんの自治体が行っている取り組みの中から、今回は群馬県が学生を対象としているものをご紹介しようと思います。

●高校生向け、医師を志す学生のためのセミナー
高校生ともなれば、自分の思い描いた未来を実現するために、目標とする大学や学部を決めて日々の勉強に取り組んでいることでしょう。

そんな中、群馬県では医学部医学科、つまり医師を目指す県内の高校生たちに「医師職場体験セミナー」を開催しています。
このセミナーでは、医師たちがどのような職場で働いているのか見学するだけではなく、実際に血圧測定をはじめとした医療体験をすることができます。また、若い世代の医師と話す機会なども設けられています。

高校生側からすると、医療を体験ができるというメリットだけではなく、非常に狭き門である医学部合格へ向けたモチベーションの維持や向上に役立ちます。

また、県側からすると、地域医療について紹介する機会が得られるだけでなく、県内から医学部へ進学する学生を増やし、地元で医師として働くきっかけを提供することにもつながります。

●医学部生に対するセミナー
もちろん、高校生以外にも医学部生を対象としたセミナーも開かれています。主に、群馬大学の地域枠を活用して入学した学生に対して行われる地域医療体験セミナーは長期の休みを使って実施されており、地域医療では重要な位置を占めつつあるドクターヘリを含めた医療連携など、なかなか普段の勉強の中ではできない体験が盛りだくさんです。また、実際に当直室に宿泊するといった経験ができる宿泊型のコースもあります。

また、県外の医学部生を対象として行われる群馬県内臨床研修病院見学バスツアーについては、県内の地域医療施設を見学することができ、臨床研修修了後に県内の病院を選ぶ下地ともなっています。

地域医療に興味はあるけれども、実際の生活はどうなんだろう。他の病院との連携はどのようになされているのだろうか、など、不安を抱えているので一歩を踏み出せないケースもあります。
こういった体験型のセミナーは、そういった不安を少しでも払拭し、卒後の勤務先として地域に根ざした医療を選択することもありだな、と感じてもらえる良い機会なのではないでしょうか。

<参考>
群馬県地域医療支援センター
http://www.gmcc.jp

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