離島医療

離島における歯科診療の実態とは?

みなさんは、自分の歯の管理をしっかりされていますか?
食後の歯磨きをしっかりしていたつもりでも、汚れが落ちきれていなくて知らないうちに虫歯になってしまった。という人もいるのではないでしょうか。

虫歯もひどくなれば、言い知れぬ痛みに悩まされてしまうもの。仕事などにも支障が出ますし、痛みに耐えられずに寝不足なんてこともあるかもしれません。おそらく大半の人はそのまま放っておかずに、かかりつけや近隣の歯医者さんへ駆け込むことでしょう。

しかし、ここがもし離島だとしたら…。

コンビニもないばかりか、怪我を治してくれるお医者さんもいない。もちろん、歯医者だってない地域も珍しくありません。仮に、あったとしても施設の老朽化が進み、修繕を余儀なくされているところだってあります。そういった地域では、時間と費用をかけて本土へ行かなければ治療を受けられません。

しかし、気軽には行けるところではないので、多少の痛みであれば我慢していたり、虫歯を放っておくといったことも多いのが実状です。

少しでもそのような状況を改善させようと、歯科治療に必要な機器を積んだ歯科巡回診療車で離島各地をまわり、治療を行っている地域があります。

例えば、鹿児島県では「こじか号」という歯科巡回診療車が竹島や硫黄島といった歯科医がいない離島を定期的に巡回して、治療にあたっています。街にある歯科診療所をコンパクトにしたような作りの車内では、X線撮影もできますし、抜歯をはじめとした基本的な診療も受けることができます。そのため、この歯科巡回診療車で治療を受けることで、わざわざ本土まで行く必要がなくなるのです。

とはいっても、頻繁に来てくれるわけではありません。
週に1回、または毎月といった具合に頻繁な巡回は難しいので、なかなか治療のタイミングを合わないこともあるでしょう。

そのため、巡回診療は単に治療をするためだけに行くのではありません。口の健康や噛み合わせについての悩み、虫歯を予防するために気をつけたいことなど、口と歯についての知識を島民の方々へ伝えるいい機会ともなっているのです。

 

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