へき地医療

町立海南病院(徳島県)~川野事務長インタビュー

皆さま、お久しぶりです。
編集長の池上です。

与論島パナウル診療所前所長で、離島談義の幹事でもあった古川先生から、ご連絡を頂き、今、故郷の徳島の病院で勤務しているので、そこを取材してみないかというお声がけを頂き、今回の事務長インタビューとなりました。

実は個人的に徳島県に行くことが増えていることもあり、興味津々の取材となりました。それではどうぞ!

海南病院は、どのような病院なのでしょうか。

海南病院は、徳島県海陽町にある町立病院です。
実は医師不足で困っております。当院の先生のほとんどが徳島市内の病院に所属されているので、そこから派遣してもらうような形を取っています。

古川先生も元々、他の病院の所属なのですが、当院に派遣という形で来て頂いております。

この度、派遣元の病院から自院の医師確保のために、古川先生の派遣は厳しいとの話があり、この3月で先生が退職されることになりました。

海南病院が地域に求められている役割など教えてください。

海陽町は、徳島市内から二時間、高知からも二時間半の県境にあります。立地的にはどちらからも遠く、海陽町で唯一の公立の病院になります。僻地病院はどこもそうなのですが、10年前からだんだんと医師不足に陥ってきて、昨年度、常勤医師は整形外科の院長のみだけとなりました。内科医師の常勤医師がいない状況です。

クリニックもありますが、入院でできるところがここだけになります。基本的に回復期病院で、在宅までのリハビリテーションをすることもあり、長期入院の役割が求められていると思っています。

町内に入院施設がなければ、周辺のクリニックは困りますよね。

そうですね。ただ、隣町に大きな県立病院があり、そこで入院することができます。県立病院までは、当院から車で15分くらいと比較的近いですね。ただ住み慣れた海陽町でできる限り居たいと思う方は多いと思います。

3年前に、国から経営状況が良くないこと、同じ機能を持つ県立病院が近くにあることから再編統合について検討するようにとの話がありました。

それを受けて、当院でも令和2年からの3年間を対象とした改革計画を作りました。今年度で終了となるため、その結果をみて今後は、外部委員も含めて方向性を検討することになります。

海陽町の町民の健康状態はいかがでしょうか。

町全体で、健康寿命を伸ばそうという取り組みをしています。その甲斐もあり、特定健康診断の受診率は徳島県で1番ですね。入院までの健康寿命を頑張ろうと、町をあげてやっています。

医師募集という事ですが、海陽町に来ると、どんな良いことがあるのでしょうか。

海が綺麗でマリンスポーツは盛んです。海が好きな先生であれば、仕事だけではなく生活も充実させることができると思います。

去年、海陽町には世界初のDMVという乗り物が来ました。DMVとは、道路と線路、どちらも走れる乗り物で非常に人気があります。

また、市内に比べると町民の話しやすさが全然違うということで、人間性が良いと言われることも多いですね。

海南病院周辺の医療機関との関係性はいかがでしょうか。

周辺にはクリニックもあり、関係は良好です。また、隣町にある県立病院はコロナの受け入れをしているのですが、その代わりに一般の入院患者をこちらで受け入れるなど協力体制ができており、それほど壁はないですね。

高度的な医療は厳しいのですが、一般の入院の方の受け入れはできます。

今回の医師募集に関して、診療科の希望などありますか。

一番は内科医師を希望していますが、院長もかなり高齢になってきて定年が見えていますので、整形外科も見据えていきたいと思っています。

海南病院で勤務すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

もし、来ていただけるのであれば、先生を中心にいろんなことができるのかなと考えています。自己決定権を持って診療することができますし、地域総合医療や在宅医療に関心がある先生には良い環境だと思います。

募集要項はどちらに掲載されているのでしょうか。

当院のホームページに載せています。
医師に関しては、報酬や勤務形態については応相談としています。常勤医師は縛りがあるのですが、週に2、3日など条件については相談させてもらえたらと思います。

インターンシップ制度はあるのでしょうか。

若手医師がいないのでインターンシップ制度は確立できていませんが、もし来ていただけるのであれば、検討していきたいですね。

病院の経営状態はいかがでしょうか。

基本的には良くないので、町から補填してもらいながら運営をしています。
先生に関しても、徳島大学からは週2日、外科の先生が、自治医科大学については県の割り振りの関係で1日だけ派遣してもらっています。国や県にお願いしに行っても難しいのが現状です。

最後にメッセージをお願いします。

興味がある先生が来ていただけるなら、スタッフ一同、大歓迎です。
実は、youtubeに職員一同で踊っているDMVの歌を投稿しています。もし、良ければ見ていただければと思います。

まとめ

今回は古川先生のご縁で取材をさせて頂きました。
海陽町は日本一自殺の少ない町として有名ですが、医療の環境は他の離島やへき地と同じく厳しい状況なのだなと感じました。

今まで都市一極集中の時代でしたが、これからは地方分権の時代がやってくると言われています。このような環境の良い場所で過ごすのもいいのではないかと感じる次第です。

近いうちに一度、どんなところか見てみたいと思いました。DMVも乗ってみたいですね。

<関連サイト>

海陽町立海南病院
https://kainanhp.jp/

スタッフ募集サイト
https://kainanhp.jp/recruit/

海南病院スタッフが踊ってみた♪「DMVのうた~世界初に乗ろうよ~」
https://youtu.be/zdiE8RLN3VY

DMV
https://asatetu.com/

関連記事

  1. 災害時多目的船としての役割が期待されるブルードルフィン
  2. 香川県の遠隔医療はどうして進んでいるのだろう?
  3. 日本最北の離島の医療はどうなっているのだろう?
  4. 沖縄の離島でがんになったなら知っておきたい〜療養場所ガイドと宿泊…
  5. もし、近所にクリニックも病院もなかったなら?
  6. 医療従事者への奨学金制度〜鳥取編〜
  7. 島根県のお産を支える院内助産師ステムとは?
  8. Drコトーの島に行ってみた!~瀬戸上先生の金言に触れる旅

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください(スパム対策)

この記事を読んだ人はこの記事を読んでいます

記事ランキング

最近チェックした記事

    お知らせ

    「当ネットワークのサポートをしてみたい!」という方は以下をご覧下さいませ

    ぶんぶん編集長のきまぐれ紀行を執筆しております
    よろしければ御覧下さい

    サイト情報をキャッチ

    Push7でプッシュ通知を受け取る:


    FeedlyでRSS購読をする:

    SNS
     

    >> プッシュ通知やRSSについてはこちらをご覧下さい

    ピックアップ記事

    離島医療

    へき地医療

    QRコード

    このQRコードで当サイトTOPページが見れます
    PAGE TOP