へき地医療

災害時多目的船としての役割が期待されるブルードルフィン

海に囲まれた日本では、地震等の大きな災害があったとき津波によって被害が拡大してしまいます。東日本大震災がそうであり、あの津波が押し寄せる映像はとてもショッキングなものでした。

 

そして、それをきっかけに政府内で議論されてきた災害時多目的船の必要性について、さらなる議論を重ねていくことになります。

 

●災害時多目的船ってどんなもの?

文字通り、大きな災害が起こったときに対応できる機能を兼ね備えた船のことを指します。

災害時には、陸や空から駆けつけることが容易ではないことがしばしばあります。しかし、プラスアルファとして海からのアプローチが加わることで、より迅速な災害対応ができると考えられます。

 

船は、接岸できる場所が限られているものの、信号や渋滞などの障害もなく進むことができますし、何より他の交通手段と比べて一度に多くの物や人を運ぶことができます。また、船内は広い空間を確保することができるので、用途を限定せずに目的に応じて柔軟に使い方を変えることができるのも魅力です。

 

●災害時多目的船としての役割を任せられたブルードルフィン

船といっても国内には大小様々なものがあります。そのなかでも、青森と函館を結ぶ「ブルードルフィン」は載貨重量がジャンボジェット機の25倍程度にもなります。そのため、早くからその輸送能力には大きな期待が寄せられていました。

 

そして今、ブルードルフィンのみならず、ブルーマーメイドも災害時多目的船としての機能を持ち合わせています。船内はストレッチャーを搬入できるようなスペースが確保され、電力や水を供給できる設備が設けられています。

これらの船舶は、すでにDMAT(災害派遣医療チーム)の訓練にも参加しており、災害時に活躍できるよう入念に準備がなされています。

 

さらに、今年からは同じく青森〜函館間を結ぶ船舶、ブルーハピネスがデビューするのですが、こちらも災害時多目的船として救急室の確保や電力等の供給ができる船となっています。

 

 

これらの船が整備されていくとともに、課題も浮き彫りになってきています。

まず、船は他の手段と比べて目的地まで時間がかかりますし、人や荷物の搬入についてもそうだと言えます。船から陸へのスムーズな連携も必要となってくるでしょう。

そして、大きな課題として医療スタッフの確保があげられます。医師や看護師だけではなく、他の医療技術職についても広く船に乗り込む必要があります。

 

併せて、災害時多目的船は有事の際にだけ活躍できればいいというものではありません。普段、どのような役割を持たせるのかについても議論していく必要があります。例えば、海に囲まれて本土からは距離がある離島やへき地をまわる巡回船としていくといったことも、有効な活用手段として考えられるのではないでしょうか。

 

 

災害時多目的船に関する検討会

http://www.bousai.go.jp/kaigirep/kentokai/tamokutekisen/index.html

 

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