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離島医療の現状〜海外編

沖縄には戦後、医療不足を補うために独自の職種があったことをご存知でしょうか。医介輔と呼ばれるその職種は、沖縄独自に生まれたものであり、1951年には資格試験が実施されて100名ほどが合格。その後、長きにわたって活躍されていらっしゃいました。

それから50年ほど経った2002年から、離島における人口は右肩下がりで減少し続けています。一方で、高齢化率は2006年からの10年間で約7%上昇し、比較的大きな島では、適切な医療を提供するために非常勤医師の登録割合が近年増えつつあります。

このように、日本でも離島を取り巻く環境は常に変化しつつありますが、その他の国ではどのような現状があるのでしょうか。

まずは、お隣の中国に目を向けてみましょう。

中国には6,536の島々がありますが、規模としては小さいものが大多数を占め、それらに居住している島民はそれほど多くありません。そのため、中国の離島地域では、医療機関同士の連携や調整を促すために遠隔医療システムに力を入れています。また、島でのトレーニングやそれぞれの職種におけるコンピテンシーを重視した教育を行っています。

さらに、フィリピンでは気象や貧困、文化的な側面も考慮しながら島の医学に取り組まなければならないという課題がありますが、こちらでは島のニーズに関連した医学教育の普及が重要視されています。そのため、国や地方自治体との連携や人材確保にも力を入れ、そこで働く人々への給与面も考慮して、モチベーションを保つことにも注力を注いでいます。

そして、専門的なプログラムよりもプライマリケアに重点をおき、奨学金制度も整えるよう配慮しています。

また、台湾では、山間部や島の医療環境を改善するため、1999年から統合医療提供制度(IDS=Integrated Delivery System)が導入されています。約40万人の人々を対象としたこのシステムによって、巡回診療や遠隔診療といった医療サービスの提供を受けることができ、住民の健康に大きく寄与しています。

どの国においても、離島地域だけで医療不足を補う仕組みを作ることは難しく、公的機関との連携や援助による人材確保は欠かせません。だからと言って、国や自治体だけが物事を進めていく仕組みは望ましくなく、地域やコミュニティからの需要や熱い思いがあってこそ研修プログラムを構築する大学等との連携も上手くいくのではないでしょうか。

また、思いを臨床研修プログラムにし、言語化していくという作業にはしっかりと駒を進めていくことができる人材も必要不可欠です。

さらに、医療をはじめ様々な部分に難しさを感じているからこそ、住民同士の協力は必要不可欠です。実際に、日本の離島では島のドクターが一人で全ての島民の健康をカバーすることはできないため、各家庭から一人ずつ医療に関する知識やそれに付随したトレーニングを受講してもらっているという地域もあります。また、予防接種は診療所だけではなく、周りの人々の声かけも大変重要な力を持っています。

そして何より、日本のみならず海外においても、離島医療に価値があるということをもっと発信して伝えていくことが離島医療の発展にもつながるということはハッキリと言えるのではないでしょうか。

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