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なぜ離島に若者が住まないのか?Iターン者を集める人気離島から考える、離島復活のヒントとは!

離島の若者離れ…そして高齢化は深刻です。国土交通省によると、昭和30年から平成22年までの人口の推移をみると、全国の人口は約4割増加している一方、離島の人口は約6割減少しているそうです。

なぜ離島に若者が集まらないのでしょう?なぜ離島から若者が離れていくのでしょう?

主に以下のような理由が考えられます。

・交通の便が不便 ⇒ 離島に行くには、たいてい船が交通手段になります。都会の電車のように、一時間に何本も出ているわけではありません。都市部に行こうと思っても、離島からではなかなか行き来ができません。

・遊び場がない ⇒ 都市部のように、夜遅くまで開いている居酒屋やファミレスのようなものはなく、若者が遊べるところがとても少ないです。遊べるところに行こうと思うと都市部にでないといけませんが、都市部に行くには時間も手間もお金もかかります。

・人がいない ⇒ 同い年頃の遊び相手もいなければ、恋愛対象になる相手も少ない。進学などで島を出て、島以外で出会った人と恋愛をしたら、島に戻ると会える回数も少なくなってしまいます。

・仕事がない ⇒ 都市部に比べて、離島での職は限られています。仕事がないと、収入がなくなり、食べていけなくなります。その不安から、一度離島を離れて暮らすと、なかなか戻ることができません。

こうして考えると、離島の生活って、特に若者にとってはとても住みにくく感じますね。

そんな中、離島でもIターン(出身地とは別の地方に移り住む、特に都市部から田舎に移り住むこと)者を集めている地域もあります。

島根県の松江から約60km沖にある隠岐諸島の一つである『海士町』です。海士町の人口は約2300人、そのうちなんと330人がIターン者だそうです。しかも、この街に移住してくるのは、20代から40代の働き盛りの世代が中心だそうです。

海士町は、山内町長のもと、離島が生き残るために産業を立ち上げ『島をまるごとブランド化』する戦略をとりました。
たとえば、魚介の鮮度を保ったまま都市に出荷できる『CASシステム』を導入し、豊富な海の幸を商品化したり、島生まれ島育ちの隠岐牛のブランド化しました。

また、島で唯一の高校で廃校寸前だった島根県立隠岐島前高校に、難関大学進学を目指す『特別進学コース』や地域づくりを担うリーダーを育てる『地域創造コース』などを新設したり、島外からの“留学生”に旅費や食費を補助する『島留学』制度を作りました。平成29年からは、小学生~中学生を対象にした『親子島留学』が実施されます。

妊娠や出産に関しても、祝金が支給されたり、なんと妊婦検診の際の交通費や宿泊費が支給されるそうです。不妊治療の助成や、交通費なども支給されます。

若者にとって「住みにくい」イメージの離島ですが、海士町のように、戦略次第では住みにくくても大勢の若者が戻ってくる、移住してくる可能性はあるということですね。

考えてみれば、今は通信環境が充実している時代。スマホなどでどこにいても情報は手に入れられるようになりましたし、無料通話も可能です。離島にしてもそれは然りで、ネット環境に関しては問題なくなっているところが多く、今後ますます良くなってくるでしょう。なので、仕事は都会から遠く離れた離島でもできますし、逆に離島だからこそのビジネスチャンスがたくさん隠されていることもあるわけです。

医療や教育にしても、情報は都会と大差なく得られる時代です。そう思うと、若者の離島離れ対策は、いろいろできることがありそうです。

若者が戻ってこない、若者が入ってこない…と嘆くだけでなく、「どうしたら若者が集まってくるか?」「どうすれば住みやすいと思ってもらえるか?」を考え、島にとっての武器を見つけ出したり、新しい戦略を打ち出すこと。

離島で若者がビジネスができるような環境を整えること。また、街を一緒に盛り上げてくれるビジネスのパートナーとして移住者を受け入れること。

離島ならでは、離島でしかできない魅力的な教育プログラムやシステムを編み出すこと。妊娠・出産、そして子育てのサポート体制も忘れないでおきたいところです。

また、島に住む人たちが、古い体制やシステム、価値観を大事にしすぎず、新しい価値観を受け入れる柔軟性を持つことも大事に思います。

(ライター・黄本恵子)

【参考】
離島の振興と現状について(平成27年1月 国土交通省)
海土町オフィシャルサイト

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