ドクターインタビュー

Medii 山田裕揮先生インタビュー

このたび、株式会社Mediiの代表であり、医師でもある山田裕揮先生に取材をさせて頂きました。

Mediiは、”リウマチ内科専門医”であり”難病患者”でもある山田先生が設立され、今、日本の中でも注目の医療ベンチャーです。

地方と都市部で広がる専門医偏在問題を解消することを目指した「病院、医師向けのオンラインの院外専門医コンサルトサービスのE-コンサル®️」と難病や希少疾患などに悩んでいる患者さんに、どこに住んでいたとしてもその領域の選りすぐりの専門医からのセカンドオピニオンをオンラインでお届けする「“インターネット型”セカンドオピニオンサービスのE-オピニオン」を提供されています。

先日、今、盛り上がっているClubHouseの中でお目にかかり、取材をお願いしたところ、ご快諾頂き、今回のインタビューとなりました。

ぜひご覧くださいね。

ドクターになられたきっかけについて教えてください。

私自身が病気になったということもありますが、家族を亡くしてしまった時に自分が何もできなかった経験をしたことも大きいですね。自分自身も医療に救われてきたこともあり、大切な人にいざ何かが起きた時、自分が直接、もしくは間接的に役に立てる力があることに大きな意味があると感じましたので、医療の分野に進みたいと思いました。

医療の道へ進もうと思われたとしても、医学部への入学は難しいと思いますがそれをどのように乗り越えられたのでしょうか。

実は、私は小学生の頃からかなり変わった子供でした。数学や物理、化学に興味がわき、小中学生の頃までに高校までの勉強を終え、大学教授にアポイントメントを取って質問をしに行くこともありました。

当時は、研究者になって一つの分野でノーベル賞をとりたいと思っていましたね。

子供の頃から、医学部進学の素地があったのですね。

そうですね。理系の受験科目という意味ではアドバンテージがありました。どちらかというと、無理に努力をしていたというよりも好きでしていたことがたまたま活きてきたという感じになります。

今回、事業を立ち上げられましたが、着想のきっかけについて教えてください。

おそらく、専門医にコンサル(相談すること)自体は今も昔も皆やってきたことであって、特別なことではないと思っています。地元で売りたい人と買いたい人が集まってフリーマーケットをする感覚と同じで、知りたいことについて質問を受けてそれの知見を持つ先生が答えるという形ですね。これは昔からあったスタイルです。

ところが、皆さん専門がありますし、全員知り合いというわけではありません。そういう意味でいうと、これまでは上手くマッチングできていなかったのだと思います。全国のフリーマーケットをDX化したメルカリのように、私たちも院外専門医コンサルをオンライン化、つまりDX化したわけです。

私自身は患者として、医師として地域医療の現場課題を体感したことがきっかけになっていますが、これまでは単にそれを医師のキャリアプランを犠牲にしてまでやろうという人間がいなかっただけで、特別な着想ではないのだと私は思います。そして、今まで勉強会や臨床の場で関わってくれていた多くの先生方と患者さんたちからの応援とサポートがあってこの事業が始まったと思っています。

着想をシステムに落とし込まれる時は、かなり大変でしたか?

ハードルが高いですよね。今まで、医療や医学のことしか携わってこなかったので、アプリ含むシステムやビジネス、資金調達に関して正直当時は無知でした。周りにそういう人さえいないという状況です。

確かにそういうサービスがあればいいだろうけれど、全くの新しい世界に自分が医師としての人生を投げ打ってまでやろうと思う人がいなかった理由がわかります。

私は患者としての思いもあったので、自分の人生を投げ打って取り組んだとしても、自分が目指すどこに住んでいても専門的な知見が届く医療の仕組みが当たり前になる世界が訪れるのであれば「最期は笑って死ねる」という気持ちがあったのでそれが行動のきっかけになりました。

私が一人の臨床医としてできることよりも、仕組みを変えて現場の先生たちのサポートにまわることで、自分にしかできない役割があり、それが社会にとってより重要になるのではないかと考えました。あくまで現場の先生が主役で、私たちは黒子として現場の先生たちが働きやすくなる医療の座組みが重要だと思っています。

今後、事業を展開していく上での課題があれば教えてください。

いくつもあると思いますが、海外で徐々に出ているe-consultationのエビデンスを日本でも出していくことです。そのために今は大学や色々な研究機関とアイディアを出しているところです。周りを巻き込みながら、エビデンスを積み重ねていくことが利用医師と患者さんの安心に繋がると考えています。

様々な疾患、診療科がありますが、どのような分野から取り組んでいらっしゃるのでしょうか。

現在約40の専門領域の400名以上の専門医の先生がクラウドホスピタルとして、離島や地域の中核病院を含む50の医療機関に専門的知見をDoctor to Doctorに届けています。特に、どこにも専門医がいないような診断がつかない症例や、難病稀少疾患に特化して、インフラを作りたいですね。例を挙げると私の専門分野である、リウマチ膠原病内科などがメインになります。

そして、腫瘍内科や血液内科、神経内科にも着手し、リウマチ膠原病内科と切り離せない感染症内科も視野に入れ、同時に進めていこうと思っています。

海外展開も考えていらっしゃるのでしょうか。

ありますが、日本中心のインフラを作ることを優先して注力しています。例えば、リウマチ領域については、専門性が高い地域はヨーロッパとアメリカ、日本に知見のある先生が比較的いるものの世界的にはほとんどおらず偏在しています。アジア各国の方々の中には、その日本の高い専門的知見や治療を受けたいと考えている人もいます。将来的には世界的な専門的医療偏在の課題解決にも着手できればと考えております。

今後、積極的に取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

離島やへき地は医師が足りていないことにより、大きな課題があると考えています。それは、そもそも医療のインフラが整っていないことも含め、病気がある人たちがそこから出て行かざるを得ない現状になっていることにもつながっています。

社会全体で見たときに、離島から人がいなくなるということは地域における社会活動が滞ってしまうということでもあります。また、最終的に人が島からいなくなることによって国防上の観点からもリスクを抱えてしまいます。

医療のインフラも含め、制限があることを理由に人が住めない方向へベクトルが向いてしまうと、国全体として良くないですよね。

そこを医療のインフラとして、一人でも先生がいれば、私たちがクラウドホスピタルとしての機能を社会に実装できれば、そこを皮切りに課題解決ができ、社会全体に良い影響が出ると思っています。

都心に住んでいる大半の人たちは、離島やへき地に知り合いも住んでいないので関係がないと思っているけれども、良好にいくことも、大切な家族や知り合いが地方に住んでいることもあるのであって、インフラを作ることによって国全体で見たときに大きな意義があるという当事者意識を持つ必要があるということは伝えていきたいですよね。

まとめ

記事はいかがだったでしょうか?
離島やへき地に福音をもたらすこれらのサービスと事業がどんどん広がればいいのにと思われた方も多いのではないでしょうか。
私もお話を伺いながら多くの離島・へき地の先生と専門医の先生がつながっていく世界があればいいなと思いました。

山田先生、お忙しい中、快く取材に応じて頂き、誠にありがとうございました。
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

◆関連サイト

Medii HP
https://medii.jp/

E-コンサル利用(医師のみ。利用無料)
https://e-consult.medii.jp/Registration

お問い合わせ
info@medii.jp

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