都市部とは様々な状況が異なる、へき地や離島。このような場所で働くナースには、どのような難しさがあるのでしょうか?
●交通アクセスが良くない
まず、真っ先にあげられるのが、交通の便の悪さです。
へき地や離島は交通網が整っていないことが多く、車が必需品です。しかし、道が狭く通りにくかったり、天候に左右されるということも少なくありません。
患者さんが通院される際もそうですが、訪問看護においても様々な点を考慮する必要があります。
つまり、地域に根ざした関係性を持っていなければ、医療を提供することも難しいのです。加えて、医療に対する住民の意識にもバラツキがみられることもあるでしょう。
あわせて、これらの地域は都市部から離れるにつれて、医療資源に乏しくなるという傾向もあります。働いていた医療施設が、少子高齢化や人口減に伴って経営状態が悪化し、診療を続られないという事態を招くこともあるかもしれません。
●マンパワーが足りない
へき地や離島は慢性的な人手不足です。
ナースが事務的な作業や各種の調整を行うなど、都市部であれば、他の医療従事者に任せているようなことまで担っているということが珍しくありません。さらに、医師が週に数日しか滞在していない、1〜2年で交代するといった診療所では、ナースの負担が大きいことも確かです。
●住民との関係性
職場と居住地域がとても近いので、へき地や離島ではプライベートな空間を保ちにくいものです。時間外や休日であっても、対応しなくてはならないこともあるでしょう。
しかし、これらは決して悩ましい側面だけではありません。
家族丸ごと患者さんということも珍しくないので、通院している本人だけではなく、話をする中で家族全員の健康状態も把握することができます。都市部では難しい、寄り添った医療を提供することができると言えます。
最近、とても注目されているへき地や離島の医療。各自治体や医療施設で説明会や見学なども実施されているので、興味がある方はのぞいてみてはいかがでしょうか。
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